「虚実等分」~生け花のお話し~
ご覧頂きありがとうございます。京料理さくらい 櫻井でございます。今回は、お花のことを書きました。
30年以上も前…
祇園の大きな料亭に私がお世話になっていた修業時代、
座敷の花を生けに来られていた先生の、バケツ持ちをしていました。
それがご縁で、実家(さくらい)に戻った後も、
広澤池畔のご自宅に生け花を習いに伺っていました。
流派の花でなく、
座敷の生け花・主に投げ入れを学ばせて頂きました。
写真は、薄(ススキ)と秋海棠(秋海棠)です。
薄は穂を出すこの頃になると、穂先手前にある葉の間隔があきます。
その感覚を埋めるために、その薄とは関係の無い別の葉に竹串そえ
針金で巻き付け高さを出します。
あたかも同じ枝から伸びている葉のように
見せかけて生けます。
「虚」「実」が等分。なかなか趣深い言葉だと、今でも思います。
以上はお花にまつわるお話しで...
お料理については、嘘やまやかしのない正味の料理をおだしするよう、心がけております。