店主の想い・ご挨拶
「京料理さくらい」
「京料理さくらい」3代目。1973年、京都・上賀茂生まれ、上賀茂育ち。高校卒業後、京都の高級料亭で5年間修業。その後、家業に従事。
店主の櫻井でございます。私どものページをご覧頂き、誠にありがとうございます。少々、自己紹介を致します。お読みいただければ幸いです。
●趣味
仕事柄、日本酒も飲みますが、ワインも好きです。ブルゴーニュの熟成古酒に出会えたときは小躍りしてしまいます。
●尊敬する人
…北大路魯山人先生
美を極限まで追及されている姿勢に、尊敬の念をいただいております。
ちなみに、生誕地は京都・上賀茂です。私どもの店から徒歩3分の場所に「北大路魯山人生誕地」の石碑が立っています。
→よろしければ、本ブログ記事2020.8.10をごらんください
余談ですが、京都市北区鷹ヶ峰にある母の生家が農家だったころ、魯山人先生が主催されていた東京「星ヶ丘茶寮」さんに辛み大根などを納めておりました。
わずかながらも、魯山人先生とご縁があったことをありがたく思っております。
●京都のおすすめスポット…
やはり、地元・上賀茂です。
春には、社家町を彩るしだれ桜、そばを流れる明神川の「花いかだ」。初夏は大田神社「大田ノ沢のカキツバタ」
そして、魯山人先生が幼年時代にみて、自身の美意識の基本となったと伝わる、「ヤマツツジ」。
夏は上賀茂の畑で見られる、賀茂茄子や賀茂トマトの風景、秋は上賀茂神社さんの照り紅葉、冬は京漬物・すぐきの漬け込み風景など。
上賀茂の美しい風景を目にするごとに、「四季折々の風情を料理で表現する」という京料理の基本に立ちかえることができるほどです。また、素晴らしい食材を生み出す自然に恵まれた地で商売をさせていただいていることに、心から感謝しております。
全国のさまざまな地を訪れ、それぞれの町を素晴らしいと感じることも多々ございます。しかしやはり上賀茂に帰ってくると「やっぱり、地元が一番や」と感じます。
上賀茂、そして社家町の風景をいつまでも守り続けたいと思っています。
・店主の想い
「うす味と美味しさの両立を追求」
京料理の世界では、素材の持ち味を引き立てることを第一義とされています。
旬の素材はそのものが美味しいため、不要な味付けはいたしません、という考え方です。
料理人の仕事は、素材の味を最大限に引き出すこと。
私は日々、素材と向き合い、一番美味しく仕上げるにはどうすべきかを考え、精進を重ねています。
私自身、濃い味の料理が苦手です。わかりやすく申せば、食べたあとに喉が渇く食事が得意ではありません。化学調味料はもちろん、強い塩分も苦手です。
子どもの頃、スナック菓子などの濃い味のものを食べていると「そんなん食べたら、味が分からんようになるで!」と、祖母からよく叱られたものです。
「繊細な味が分かる舌をもつように」という意図があったのでしょう。そうして育てられるなかで、いつしか“うす味好み”になりました。
私どもの料理では、醤油などの調味料も、無添加のものだけを使用しています。業務用の一斗缶ではなく、昔ながらの製法で作られた一升瓶に入ったものを、好んで選んでいます。
料理人として当たり前のことですが、自宅での食事にも味付けには気を遣っております。
ただ、うす味とはいえ、旨みをたっぷりと引き出しています。素材の風味を存分に感じられるのが「京の煮焚きもん さくらい」の特徴です。
ご飯を少し多めに焚いて、
いいお酒もご用意してください!
○「素材第一主義です」
料理の主役は「素材」です。
私どもは何よりも、良質の素材を求めることを大切にしております。
マグロなどの魚介は、3代続けてお世話になっている、京都中央卸売市場の仲介業者さん。
近江牛は、滋賀県の専門業者さん。柚子は京都・水尾の農家さん。
信頼している方々や、顔が見える生産者さんから直接仕入れをしています。文字にすると簡単に感じられるかもしれませんが、一朝一夕にできるものではありません。
実際に私どもの料理を食べていただいたり、会話を重ねたりするなかで、何でも言い合える関係を築くことができました。
素晴らしい素材を扱うことができるのは、料理人にとってこの上ない幸せです。
生産者さん、仲卸業者さんのみなさまが「京料理さくらい」の素材への想いに共感し、応援してくださっています。感謝の念にたえません。
○「大量生産はいたしません」
私どもの信条は「目が行き届く範囲でお作りする」。より多くの方にお召し上がりたいという気持ちはありますが、大量生産・多店舗展開はしておりません。食品加工工場などに、生産の一部を委託することもしていません。
店主と家族が<素材の仕入れ、下ごしらえ、調理、包装、発送>と、すべての作業を行なっています。
料理は、お客さまのお口に入るものです。私どもの務めは、安心安全に、自信をもってお客さまにお渡しすることが私どもの務めは、だと考えています。
「ほんまもんの京料理の粋を、ご自宅でも堪能していただきたい」。思い入れが強いからこそ、店主が本当に納得できるやり方で製造、販売を行なっております。
長々とおそれ入ります。お読みいただきありがとうございます。