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私どもの想い ② ~京の煮焚きもん~

皆様 こんにちは ご覧頂きましてありがとうございます。

京の煮焚きもんさくらい 店主 櫻井です。

成り立ち材料に対する想いなど、先に書かしていただきました。

 

自分自身、歳時記など季節のことを書くブログは、
15年ほど前によく書いていました。

 

書くのが好きか嫌いかどちらかというと、嫌いではないようです。

 

しかし、さて仕事内容の事を書くとなると、
自分自身と向き合うことになりますので、
プレッシャーを感じ、ついつい二の足を踏んでしまいます。

 

今回も気負わず、自然体で書きますので、
お読み頂ければ幸いです。

・・・・・・・・

 

 

梅雨の水を飲んで美味しくなると言われている、
「はも」 さかなへんにゆたか 「鱧」 とかきます。


最近は鱧を食べることが、
京都以外でも広がっていると聞きますが、
京都の夏といえば、やはり鱧。

 

シーズンインは5月の大型連休くらいに、
牡丹鱧として煮物椀の台につかいます。

 

最初は蓴菜(じゅんさい)とあわせて、
初夏の到来を感じこれから始まる京都の夏に思いを馳せるものです。


京都の食通家は、
シーズン中に数え切れないほど鱧を召し上がる事でしょう。

京都の料理人さんも、それに応じようと、
色々な鱧料理に智恵を絞られることと思います。 

 

・・・・・・・

 

さてご存じのように鱧にはたくさんの骨がありまして、
骨切りしないと食べられないとされています。


手のかかる魚ゆえに、上に書きました出始めの頃は、
気合いの入ること、ひとしおです。

 

・・・・・・・

 

この鱧 わたしどもでは、
京都中央市場に自ら出向き、
仲卸さんから、購買仕入れしています。

 

弊店のはも茶漬けに用いる鱧は、
瀬戸内の600グラム前後の少し太めのハモを使います。

 

ハモは死後硬直の始まる前、

つまり活(い)かっているうちに加熱することが必要です。

 

 

そして、活かっている状態の

生きの良いもの買うことも もっと重要です。

 

 

市場から持ち帰ったら、すぐに下処理にかかります。

 

最初の難関が、背びれの抜去です。

 

しっぽに包丁を入れて背びれを持ち上げるように抜き去るのですが、
切れやすく、いまでも難しいと思う工程です。

 


もし途中で切れてもそのままにせず、
骨抜きにて1本1本きれいに背びれの骨を抜きます。

 

 

左 背びれついてます   右 背ひれとれています

 


いくら丹念に骨切りをしても、
この背びれの骨は骨切りの工程で
切れませんので、
美味しく召し上がって頂くためには、
決して疎かにできないことです。

 

 

下準備がおわったら、いよいよ骨切りにうつります。

京都にてハモを食べる文化が発達したのは、
この骨切り技術の向上が礎になっているといわれるほど重要です。


シュッ シュッ シュッ と刃渡りの長い、骨切り包丁を行き来させます。


骨にまけると、骨切りできません。


小骨に対して、刃こぼれしないよう厚みのある包丁ですから、
この包丁は調理場のなかで一番重いです。

この重みを利用して骨切りしていきます。

 

 

 

集中に集中を重ね、皮一枚をのこすよう
緻密に包丁を進めます。

 

もし途中で皮を切ってしまいますと、
このあとの扱いが難しくなってしまいますので、
注意をはらいつつ、・・・


本来の目的 骨が切れているかを確認しながら、
尾のほう包丁を左にすすめていきます。

ハモハモハモと、
長々と私どもの話をおそれ入ります。
次は加熱にうつります (続く) 

京の煮焚きもんさくらい 店主謹白 

 

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